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金本知憲阪神救ったアニキの決断! スタメン落ち直訴に首脳陣はホッ 右肩を痛めて攻守に精彩を欠いていた阪神・
金本知憲外野手(42)が、18日の横浜戦(横浜)で自ら申し出てスタメンを外れた。1999年7月21日から足かけ12シーズンにわたって継続されてきた連続フルイニング出場はついに「1492試合」でピリオドが打たれ、日本中のファンからはため息が漏れた。しかし、球団サイドでは最も平和的な終止符に、ホッと胸をなで下ろしているというのがホンネか。
試合前、用意されたスタメン表には、いつもと同じように「4番・左翼」として金本の名前があった。メンバー表を交換5分前の午後12時45分、監督室で真弓監督、木戸ヘッドコーチ、トレーナー、沼沢球団本部長らの前で、金本が自らの決意を伝えたという。
「監督やヘッドは『最後まで出ようや』と言ってくれた。これ以上出てもチームに迷惑がかかる。特に投手には。あのスローイングじゃね。『勝つための手段のため僕は外れます』と伝えた。(首脳陣は)『それでも出よう』と言ってくれた。その気持ちがうれしかった」
2004年には左手首を骨折しながらでも片手でヒットを放って記録を伸ばしてきた鉄人・アニキも出場を断念。首脳陣に先発から外れる意向を伝え、メンバー表は書き換えられた。
「(メンバー表提出の)5分前に書き直した。それでも『これでいいのか?』と思っていた。これでカネ(金本)の気持ちの張りがなくなるのがこわい」と真弓監督も断腸の思いであったことを明かした。
球団にとっては、主砲の誇るべき記録のストップは寂しく残念ではある。しかし、ある意味ではホッとしているというのがホントのところだ。
いつかは訪れる記録ストップの時。今季は開幕前に右肩を痛めた影響で、前日17日まで打率.167、左翼の守備でも遊撃手までまともに送球できない。金本のコメントにもあるように、マウンド上の投手にしてみれば、左翼に打球が飛んだ段階で半ば「あきらめ」に近い心境にならざるをえない。“そのとき”が訪れたと、誰の目にも映っていた。
しかし、金本の存在と記録が、あまりに大きくなり過ぎたために、球団、真弓監督はじめ首脳陣でさえも金本に対し、非情の通告を行えない。誰がその首に鈴をつけるのかという「金本問題」が、ペナント奪還を目指すチームの最大の懸案事項だった。金本自ら「スタメン落ち」を申し出たことで、問題は一気に解決した格好だ。
この試合、8回に代打で登場(二ゴロ)してきたように、スタメンから外しても、ここ一番で金本を代打で起用すれば、1638試合の連続試合出場の記録は継続する上、ファンも盛り上がること必至。また高齢化が叫ばれる阪神にあって、これまで金本の存在で「1枠」消えていたポジションが空き、若手を積極的に登用できる。
さらに、金本の自主的なスタメン落ちは、球団内の新たな火種も消してくれた。これが、球団首脳が一番胸をなで下ろしたポイントだ。球団と選手との間に不信感が芽生えていたからだ。
昨年のオフ、4年総額20億円の破格値で城島健司捕手をマリナーズから獲得。思い切った補強策の余波として、03、05年のV戦士に対し、大々的なリストラを断行した。
今岡に戦力外通告、赤星に故障を理由とした引退勧告という形で引導を渡した。実際、赤星は、14日に都内で開かれた激励会の席上で、「正直、城島君が入ってこなかったら僕も引退させられていなかったと思います」とやって場を沸かせた。
さらに、矢野には野球協約上の減額制限を超す60%以上に及ぶ大減俸。金本は年俸1億円ダウンの4億5000万円を渋々飲んで「『経営が厳しいので』とのことだった」と複雑な感情が残った。
大きなツメあとの残った激震のオフを経て、球団と選手間にデリケートな感情をはらむ今季。球団主導で、赤星に続く金本への非情な「肩たたき」を行えば、選手ばかりか、ファンからも大反発を食らうことは間違いない。その意味でも“アニキの決断”は、球団には天の声だったか。
金本の男気あふれる決意を生かすためにも、阪神はチーム一丸となって優勝するしかない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100419-00000001-ykf-spo