まじですか
川島永嗣松井、川島…「谷間の世代」輝く 主役になったアテネ世代 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、14日に行われた1次リーグE組初戦のカメルーン戦に勝ち、勢いに乗る日本代表。この試合では出場14選手中、8人が昭和56~57年生まれを中心とするいわゆる「アテネ五輪世代」だった。小野伸二、高原直泰らを擁して輝かしい実績を残した54~55年生まれの「黄金世代」に対し、56~57年生まれは「谷間の世代」と揶揄(やゆ)されたこともあったが、W杯の大舞台で日本サッカー界の救世主となった。(ジョージ 森本利優)
「歴史的1勝」となったカメルーン戦でMF本田の決勝点をアシストしたのはMF松井だった。後半ロスタイムには、GK川島が相手シュートを右手で弾き、絶体絶命のピンチを救った。ともに2004アテネ五輪で代表入りを競った世代。松井は「やってきたサッカーが証明できた。誇らしく思う」と胸を張った。
個々の能力には光るものがありながら、目立たなかったのがアテネ世代。U-17世界選手権(現U-17W杯)には出場できず、世界ユース選手権(現U-20W杯)とアテネ五輪は1次リーグで姿を消した。山本昌邦・アテネ五輪代表監督は「アテネ(五輪)経由、ドイツ(06年W杯)行き」を掲げたが、メンバーを固定しがちだった当時のジーコ監督の方針もあって、実現者はDF駒野と茂庭の2人だけ。国際舞台ではことごとく結果を出せなかった。
一つ上の世代は02年日韓W杯へ向けた日本サッカー協会の強化が実り、世界ユース選手権準優勝、00年シドニー五輪8強。主力の多くは、16強となった日韓W杯でも活躍し「黄金世代」と呼ばれた。
その反動から、アテネ世代は「谷間の世代」というレッテルをはられる時期が続いた。それでも個々に努力を続け、松井や大久保は海外クラブに移籍して世界と戦う術を身に付けた。岡田武史監督はアテネ世代を起用し続け、ユース年代時には無名だった長谷部はチームの心臓に成長。阿部、今野らも存在感を高めた。
26~29歳はサッカー選手として油の乗った時期。世界を見渡せばカカ(ブラジル)、ロッベン(オランダ)ら同世代は絶対的エースとして君臨している。大久保は岡田ジャパン発足当時、こう語っていた。「今のチームはアテネ世代が多い。おれらがやらないと、という思いはある」
19日の次戦は優勝候補のオランダが相手。日本代表がさらなる歴史を作れるかは、彼らアテネ世代の働きにかかっている。
■岡田ジャパンのアテネ五輪世代
位置 選手名 所 属 国際Aマッチ
GK◎ 川島 永嗣(27)川 崎 11試合10失点
DF◎★闘 莉 王(29)名古屋 40試合8得点
◎★駒野 友一(28)磐 田 54試合無得点
岩政 大樹(28)鹿 島 2試合無得点
★今野 泰幸(27)FC東京 37試合無得点
MF◎★松井 大輔(29)グルノーブル 24試合1得点
◎★阿部 勇樹(28)浦 和 46試合3得点
◎ 長谷部 誠(26)ウォルフスブルク32試合1得点
FW◎★大久保嘉人(28)神 戸 50試合5得点
◎ 矢野 貴章(26)新 潟 19試合2得点
◎はカメルーン戦出場、★はアテネ五輪代表、丸数字は年齢。闘莉王は田中マルクス闘莉王
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100616-00000624-san-socc